矢板を設置する事(排水機場導入路)

春も近づいてきたと思ったら急にまた寒くなってきましたね。

今日は仮設の矢板に関する記事です。

例えば、重機で幅1mの地盤を3m掘るとすると、掘削の崩壊を防ぐために条件が悪い箇所では35°以上の法面勾配を
造らなければなりません。
その為に法面勾配をつくると 幅9.5mの敷地が必要となります。
これは非常に経済的ではないし、そんな広い敷地での作業ならまだしも、現実的ではありません。

その為、仮設の矢板を使用して土砂崩壊を抑制し、作業スペースを確保するのが
皆さんも見たことがあるかもしれませんが、今回の仮設矢板布設の工事になります。

矢板打ちにもいろんな工法がありますが、昔は矢板自体に振動を与えて振動で矢板を沈めていく工法が
一般的だったようです。
しかし、地盤に振動を与える事は市街地などの近隣の住宅などに影響を与える事から最近では
サイレントパイラーという機械を使用した無振動・無騒音の工法が一般的です。

しかし、今回は少し違った矢板布設の工法だったので記事にしてみました。
「硬質地盤クリア工法」
本来は固い地盤に矢板を敷設する際に仕様する工法です。
地中内部に既設の埋設物がある事がサイレントパイラーで施工している際に発覚し工法を切り替えた経緯があります。

この工法は私が初めて見るものだったので現場に実際に見にいきました。

簡単に言うと、矢板を打込む前に削岩機で地中の障害物を砕いていく工法です。
最初にダイヤモンドの付いた先端ビットでガンガン障害物を砕いて、その後の障害物の無い箇所へ
矢板を布設するという工法です。
杭打ちに工事に似ていましたが、布設機械は杭打機より単純構造でした。

障害物のゴミの様なものがでてきましたが、現場としてはこの障害物が
どれだけ範囲でどこに埋まってるのかわからない事が一番の「不安材料」ですね。

85tのレッカーを使用する作業なので安全面も十分に配慮して工事を行わなければならないと思いました。

今回は真面目な工事の話でした。

« »

大栄建設株式会社